ゲストスピーカーのご紹介

演題:「人は変われる。」を証明する

RIZAPグループ株式会社

代表取締役社長

瀬戸 健 氏

2018年01月09日

2018年1月9日の佐山展生教授の授業「企業価値向上論Ⅱ」では、ゲストスピーカーとしてRIZAPグループ株式会社社長の瀬戸建氏にお越しいただきました。

"RIZAP"というと順風満帆に成長している企業というイメージがありますが、瀬戸社長はご自身のことを「落ちこぼれ」と表現されるほど、これまでに幾度となく挫折を経験されてきました。

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瀬戸社長は福岡県北九州市で生まれ、現在39歳(講演当時)。高校時代は決して優秀な生徒ではなかったそうです。高校卒業後にフリーター生活を送っていた瀬戸社長は、大失恋を機に一念発起し、一日20時間を超える猛勉強の末、見事に大学に合格されました。第一志望校には不合格ながら、大きな幸福感を得た瀬戸社長は、悔いなく全力を尽くすプロセスの大切さに気づいたのでした。「ゴールを設定することも大事だが、そこに至るまでの過程でどれだけ後悔のない努力ができたかが重要だ」ということに気付いたのです。こうした経験が後のRIZAP創業に結びつきました。

seto3.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像やがて、「豆乳クッキーダイエット」が大ヒット、創業3年目にして上場、4年目には売上100億円を達成します。しかし、ここで大きな壁にぶつかります。競合・類似商品の登場により、売上が急落すると、潮が引くように周囲から人が去っていったのです。すっかり自信をなくしていた瀬戸社長を、2名の若手社員の「社長を全力でサポートします」という言葉が救います。瀬戸社長は、「人は変われる」と標榜しながらも経験の浅い若手社員たちの可能性を信じることが出来ていなかった自分に気づき、自責の念にかられました。それから社員と一丸となり、もがき苦しみながら新商品を考えた結果、ヒット商品を生み出すことができたのです。

RIZAPが掲げる理念は「人は変われる」を証明すること。 "テイク"を求めることよりもまず先に、「自分たちはお客様に何ができるのか」という"ギブ"の視点を持ち、一人一人が情熱をもってお客様に寄り添うことを大事に考えています。「事実としてお客様をどれだけ大切にしているかは収益に大きな影響を与えている」と教えてくださいました。愛情を持った伴走者を社会は求めている。RIZAPでもそんな人材を求めています。

瀬戸社長が語った「自分自身の失敗も含めて全てがメンター」という言葉ははとても印象的でした。「好きの反対は、嫌いではなく、無関心」。毎日の生活からどれだけのことを"自分ごと"として意識し、学べるか。素直な気持ちで失敗や挫折を受け入れる姿勢が大切であるというメッセージをいただきました。

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