ゲストスピーカーのご紹介

演題:「グロービス、G1、水戸ど真ん中:起業家として社会を創造し変革する」

グロービス経営大学院

学長

堀 義人 氏

2018年11月27日

2018年11月27日の佐山展生教授の授業「企業価値向上論Ⅰ」では、ゲストスピーカーとしてグロービス経営大学院学長の堀義人氏にお越しいただきました。

茨城の村で育ち、京都大学を経て社内留学制度を利用し、ハーバード大学でMBAを取得した堀氏。今回の講演では、留学でガラリと変化した価値観を基に、グロービス経営大学院、G1、生まれ故郷の水戸再生計画に携わるまでのきっかけと、全てのステップにおいて大事にされていることをお話しいただきました。

hori2.jpg堀氏はハーバードに留学した当時、安定した官僚よりも、リスクテイカーの起業家を目指す、日本とは正反対の風潮に直面しました。そのことに愕然とした堀氏は、「可能性を信じて自分の頭で考えること」を信念に、起業家になろうと決意したそうです。ハーバードで得た環境を「本当にラッキーだった」と振り返りながら、「ヒト・カネ・チエ」の三要素があれば、自分が得たような機会を提供し、社会の創造と変革を行うことが可能であると堀氏は言います。そしてその考えのもと、アパートの一室からグロービスを始められました。

hori3.jpg 2003年に呼ばれたダボス会議で、日本の存在感の低下に危機感を覚えたことをきっかけに、日本を良くするために各界のリーダーが集まる場所を、との思いからG1サミットを立ち上げます。そして次に寂れた故郷、水戸を再生するべく市長に提言し、着手したのが「水戸ど真ん中再生」プロジェクトでした。"G1サミット"も"水戸ど真ん中"も、共通しているのは「誰もやらないが、自分は可能性を信じた」こと。これが成功の秘訣だと仰います。

グロービスを創業し、その後日本をよくするためにG1を、続けて水戸を良くするために水戸ど真ん中再生プロジェクトを推進してこられた堀氏。その都度、周囲から「無理だ」と言われたが、信念を貫き可能性を信じた結果、社会を創造し変革されてきました。起業家として日本の第一線で難題と向き合ってきた堀氏は、「日本の状況はどんどん良くなってきている」と、現状を肯定的に捉えられているのが印象的でした。堀氏の行動の根底にある哲学を伺うことができた、大変刺激的で学びが多い時間となりました。

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