ゲストスピーカーのご紹介

成長企業の条件とは 〜投資家、起業家の視点から〜

レオス・キャピタルワークス株式会社

代表取締役社長 CIO、「ひふみシリーズ」ファンドマネージャー

藤野 英人

2018年12月11日

2018年12月11日の佐山展生教授の授業「企業価値向上論Ⅰ」では、ゲストスピーカーとしてレオス・キャピタルワークス代表取締役社長の藤野英人氏にお越しいただきました。

藤野氏は29年の運用経験を持ち、現在8500億円以上の運用額を誇るレオス・キャピタルワークスの最高投資責任者として日々日本の中小企業の成長株式を中心に投資する投資家としての一面を持つ一方で、レオス・キャピタルワークスとウォーターダイレクト(現プレミアムウォーターHD)2社の創業者であり、成長させた起業家としての一面もお持ちです。

fujino2.jpgまず、藤野氏は起業家として新しいビジネスの本質は「穴を探して穴を埋めること」であると強調されました。その例としてレオス・キャピタルワークスは既存の金融機関にないブランド品のような投資信託を取り扱い、さらに高齢者層ではなく、人口の8割、資産の2割を占める30代から40代の「資産形成層」を主な顧客としていること等を指摘されました。また、ウォーターダイレクト起業のご経験をもとに、販売方法や顧客層等の商品以外の部分で他社と差別化する大切さも説かれました。

次に、藤野氏は投資家として成長企業を見極める方法についてお話しされました。特に、藤野氏は ⑴揺るがないビジョン・ミッション、⑵経営者、従業員のオーナーシップ、⑶成長を感じられる適正なインセンティブ、⑷コンスタントな収益、の4点を中心に「人」を重視した投資判断を下していることを明かされました。

藤野氏はご講演を通じて、ご自身の体験談を多く共有してくださいました。中でもリーマンショック時のご自身の体験を経て「自分では全て失ったと思っても周囲が支えてくれた。腐らずにいかにがんばるかが大切。」という心強いメッセージをいただきました。

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