2008年04月24日
ニュース
2008年4月24日、メリルリンチ日本証券のストラテジスト菊池正俊氏が会計・バリュエーションの基礎(野間幹晴准教授)で特別講演を行った。
講演は世界市場におけるバリュエーションであったが、特にアジア市場における日本企業の位置づけ、日本企業のDe-Rating、日本企業の低 ROE、PBR1倍割れ企業の経営者の共通項などのトピックに時間が割かれた。従来、機関投資家は日本株を専門に運用するチームを設けていたが、最近は日 本株をアジア株の一部分としてしか扱わなくなってきている、という指摘が印象的であった。投資家の日本離れを象徴する1つの現象であり、日本の市場・企業 に残された時間が僅かであることを切実に感じた。
質疑応答では、世界市場でのバリュー株効果、リキャピタリゼーションなど多岐にわたる質問に対して、丁寧に答えてくださった。講義時間は90分しかなく、延長してくださったが、それでも時間は足りないほど中身の濃い特別講演だった。