修了生の活躍

俯瞰的に物事を見ることで、新たな価値を見出す

MIC Business Solutions

Executive Vice President 

草場 拓也さん

2010年3月修了

FSで学ぼうと考えた理由は?

事業投資に向けてファイナンスを体系的に学びたい

三菱商事に入社後の5、6年間は、トレーディングやベンチャー開拓といった業務を担当していたのですが、次のステップとして事業投資や事業開発に携わりたいと考え、業務遂行のため、知識に厚みをつけたいと漠然と思っていました。最初の10年弱はがむしゃらに仕事をしていたのですが、仕事に多少余裕が出てきたこともあり、体系的にファイナンスやM&A等について学びたいと思い、FSを受験しました。
直接のきっかけは、会社の先輩がFSに通学しており、薦められたことでしたが、それ以上に自分にとって決め手となったのは、コーポレートファイナンスやM&A等の講座、教授・講師陣が充実していたことでした。体系的に知識を習得し、実務に結び付けたいという動機が大きかったことから、修士論文が必須であったことも、FSを選んだ理由のひとつです。
また、ホームページに記載されていた「"知的体育会系"の人材を育成する」というストイックさにも魅せられました。

FSで学んだこと、印象に残っていることは?

ケーススタディを通じて議論を深める

FSではコーポレートファイナンス、アカウンティング、財務・会計分析等の講座を通じて事業会社経営のために必要となる知識を習得しました。これらの講義ではケーススタディが多く用意されており、ケーススタディを通じて議論を深めることで、業務へ適用するためのイメージをつかむことができました。また、M&A関連の講座を通じて、企業価値評価等の手法のみならず、M&Aに関連する税務・法務の知識を習得することができました。M&Aの実務では、基本的にはアドバイザリーを起用するため、必ずしも詳細な専門知識が求められるわけではないのですが、全体を把握することで、俯瞰的に物事を見ることができ、交渉力を高めることができたと思います。
また、データ分析関連の講座やゼミを通じて、事象をモデル化したり抽象化する能力を強化できたと思います。

学生の実務経験にリンクする講義

授業の質は非常に高いと思います。FSの学生は社会人10年目から20年目くらいの一定の実務経験を有する方が中心で、講義内容が、日々の実務に対してどのようなインプリケーションを与えるかを常に探っています。教員の方々も実務の最前線の情報を引き出すようなプログラムを志向されており、高度な議論が交わされていたと思います。ゼミにおいても、実務上の経験則をどのようにモデル化、抽象化するかという学生の悩みを教員の方のサポートを受けながら解決するというアプローチが確立していたように思います。
経営財務系の講義では、ビジネスの第一線でご活躍されている教授陣、およびゲストスピーカーによる講義を受けることができたことも大変貴重な経験でした。

クラスのメンバーと深夜まで議論を交わす

深夜まで学校に残り、クラスのメンバーと課題をこなしたり、議論をしたことが印象に残っています。在学期間中は、仕事と学問の両立のため、かなりハードでしたが、その分非常に密度の濃い生活を送ることができたと思います。
あと思い出といえば、テストの後などにクラスのメンバーとよく通ったFSキャンパス近くにある中華料理店でしょうか。修了後、私がニューヨークに赴任になったときも、ここで送別会を開いてもらいました。

FSで学んだことが、現在の業務にどう生かされているか?

幅広い知識と情報を体系化する能力

kusaba2.jpg現在、事業会社のマネジメントとして出向していますが、ステークホルダーがマネジメントに対して求めることは意思決定と説明責任だと考えています。特に海外であればスピードを重視されることが多く、即座の意思決定を求められることもあります。これらのスキルを向上するために、FSを通じて、大きく2つのことが身に付いたと思います。
ひとつは意思決定に必要な幅広い知識です。知識の習得により、意思決定の精度を上げることが可能です。日々の業務から一旦離れることで、日々の業務では培うことのできない知識が身についたと思います。もうひとつは、意思決定のために情報を体系化、構造化する能力です。意思決定にあたっては、ステークホルダーに対する説明責任が発生します。自分の意思決定をどのように分かりやすく説明できるか、どういったフレームワークを使えばいいのか、といった能力を身に付けることができたと感じています。
海外では日本の本社に比べて裁量度も大きく、FSでの経験を業務に広く応用できることもメリットであったと思います。現在の会社では事業計画策定等も行っており、在学時に想定していた以上にFSでの経験が役に立っています。

業務や家庭との両立はどのように実現したか?

在学中は睡眠時間の短縮と週末の学習

業務との両立は、睡眠時間の短縮に尽きます。在学期間中、帰宅後にクラスのメンバーとソーシャルメディアを使って課題のやり取りをしていたのですが、午前3時から4時まで議論をすることも少なくありませんでした。私だけではなく、他のメンバーも相当睡眠時間を削っていたと思います。あとは、家族の協力を得て、週末を学習時間に費やしていました。
当時はまだ子供も小さく、手がかかる状況でしたが、妻には最大限のサポートをしてもらい、大変感謝しています。会社では、業務そのものを減らすわけにはいきませんでしたが、就業時間外の会議を入れないなど、配慮をして頂きました。

FSで、学業以外で得られたものとは?

日々の業務では知り合えない多くの友人

在学期間中のクラス、ゼミのメンバーは一生の財産です。日々の業務の延長線上では知り合うことのできなかった様々な業界・業種の方と知り合うことができ、多くの友人を得ることができました。
海外に赴任していることもあり、最近はなかなか会う機会はありませんが、修了後も、同級生がいろいろな分野で活躍していることは、非常に刺激になっています。

海外で活躍したいという人にとって、FSで学ぶ意義とは?

海外でのマネージメントに必須の「多様性」を体験できる

海外と日本で大きく異なる点のひとつとして、多様性が挙げられます。特に、私が働いているニューヨークは多くの国籍、人種、言語の人が集まっており、業務遂行にあたっては、多くの価値観を持った人とチームを形成し、各々のメンバーのモティベーションを高め、ゴールを達成することが求められます。
FSでは、多種多様な業務に携わり、問題意識を持った学生が同じゴールを目指して集まっています。これは、通常の会社生活では味わえない経験だと思います。会社生活とは異なる環境に一定期間身をおき、このような多様なバックグラウンドを持つ人と志を共有できるFSは、自分の成長曲線を押し上げるすばらしい環境だと思います。私自身は海外での勤務を意識してFSに通っていたわけではありませんが、FSでの経験が現在、そして今後の業務に生かされるという実感を持っています。
皆さんもぜひ一歩を踏み出し、FSで学んでみてはいかがでしょうか。

※本記事の内容、肩書き等は2014年10月当時のものです。

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