Fin Techゲストスピーカー

デジタル決済とキャッシュレス

株式会社マネーフォワード

取締役Fintech研究所所長

瀧 俊雄 氏

2018年05月10日

経歴

慶応義塾大学経済学部卒業後、野村證券に入社。野村資本市場研究所にて家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究に従事。スタンフォード大学経営大学院への留学を経て、2011年より野村ホールディングスCEOオフィスに所属。2012年より株式会社マネーフォワードに参画。現在では経済産業省「産業・金融・IT融合に関する研究会」への参加、金融庁「フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議」のメンバーを務めるなど、公的な場へも活動範囲を広げている。
現在 一般社団法人Fintech協会 アドバイザー/株式会社マネーフォワード 取締役Fintech研究所所長

2018年5月10日の寄附講義「Fintechと金融市場」のゲストスピーカーは一般社団法人Fintech協会 アドバイザー/株式会社マネーフォワード取締役Fintech研究所長の瀧俊雄氏にご登壇いただきました。

Fintechの現在地

2018-05-10 18.47.47 (2).jpgのサムネイル画像講演の冒頭では、「Fintech」という言葉がどのように世に浸透してきたかを、ご自身の経歴と交えながら紹介されました。Fintechはすでに登場期の盛り上がりを通り過ぎ、今や実用期にきており、それは国が提示してきた日本再興戦略(2016)や未来投資戦略(2017)に記載されていることからもわかると瀧氏は言います。

デジタル化の担い手の変

従来のデジタル化はNTTや日本IBMといったインフラを整備する側が推し進めてきたが、近年ではベンチャーなどが様々な新しいサービスを展開し、インフラ側のゲームチェンジャーとして影響力を強めていると分析します。

日本のキャッシュレス化の現在とこれから

世界のキャッシュレス化の状況を鑑みながら、特有と言われてきた日本の現状について紹介されました。金融とは「伝聞と認証」さえあれば成立するという指摘から、キャッシュレス化を見据えたこれからの決済手段においてはAPIの整理が重要だと瀧氏は説きます。そして日本は KPIとして4割のキャッシュレスを目指しているが、非接触型決済端末がすでに300万台も存在している現状をうまく利用していくことが達成のキーポイントになると分析されていました。

デジタル決済及びキャッシュレス化を進めるプレイヤーとして必要な見識や日本の現状について深く理解できる講演となりました。

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