Fin Techゲストスピーカー

科学技術立国イスラエルとフィンテック

グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社

代表取締役社長

安達 俊久 氏 氏

2018年06月28日

経歴

1975年東京工業大学電気工学科卒、伊藤忠商事に入社。1995年から2002年まで伊藤忠ソリューションズに出向して事業企画室長等を歴任し、ベンチャー投資業務にも携わる。2002年から2015年3月まで伊藤忠テクノロジーベンチャーズの社長。この間2011年から2014年まで一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会の会長を務め、規制緩和とベンチャー成長戦略の提言、実行に貢献。2016年2月GiTVを設立。

2018年6月28日の寄附講義「FinTechと金融市場」ゲストスピーカーは、グローバルIoTテクノロジーベンチャーズ株式会社(GiTV)の安達俊久氏にご登壇いただきました。

イスラエルのベンチャーエコシステム

 講演の冒頭において安達氏は、イノベーション大国として知られるイスラエルの現状を日本と比較しながら紹介して下さいました。
 日本では、企業の研究開発の多くが自社内だけで行われるなど、オープンイノベーションへの取組みが遅れていると言われます。起業への意識も低く、新しいビジネスが興りにくいのが現状です。
一方のイスラエルでは、徴兵制があることで高等教育機関への25歳以上の入学者の割合が高い等、多様な人材が出会い、学び合う環境が整っています。大学卒業生の多くが起業し、設立当初からアメリカを初めとしたグローバル市場への進出を目指すと言います。起業家を官民一体となって支える土壌があることも、イスラエルに世界有数のベンチャーエコシステムが構築されている所以です。

adachi2.jpgGiTVの取組み

 GiTVは、イスラエルにおけるイノベーションエコシステムの主要プレイヤーとして活動を展開しています。IoTにフォーカスし、日本の製造業とイスラエルのテクノロジーとの間の橋渡しを行うことで、グローバルでのオープンイノベーションの促進を図っています。

日本は、ゼロから新しいモノを生み出すのが弱い国であると言われます。安達氏は、イスラエルの起業家精神から学びつつも、日本独自のエコシステムを構築していくことの重要性を指摘して、講演の結びとされました。