2016年12月05日

活動報告

★KPMG FAS寄附講義 公開セミナー「M&A成功のための処方箋」を開催しました

佐山教授による基調講演では,これまで携わった数多くM&A案件についてご紹介をいただいたのち,ご自身がプロパーとして初めて経営参加している株式会社スカイマークについて,出資の意思決定から現在に至るまでの経緯をお話しい ただきました.経営再建時の取り組みについて,経営理念を設定し,aaca83d2e7e06730880798135274cecf-150x150.jpg浸透させ,達成する(定時運行率の上昇,欠航数の低下)とともに業績が向上していることを説明されました.この背景には,トップが従業員や関係会社と積極的にコミュニケーションを持ち,意見を経営に生かし,適切に評価することで従業員のインセンティブ向上と企業としての一体感が生まれたことなどについてご説明いただきました.最後に,ご自身の実体験をふまえ,自作の人生ドラマを面白いものにするための適切な目標設定,チャレンジすることの重要性,仕事や人生に対する姿勢について主張されました.

基調講演に続くパネルディスカッションでは,佐藤誠治氏(株式会社東京スター銀行執行役副頭取),岡田光氏(株式会社KPMG FAS取締役パートナー),佐山展生教授がパネラーとして登壇し,知野雅彦氏(株式会社KPMG FAS代表取締役パートナー)がモデレーターを務めて,「M&A成功のための処方箋」をテーマに討論を行いました.

 はじめに佐藤氏より東京スター銀行について,東京相和銀行の経営破綻から台湾大手の中国信託商業銀行に買収されるまでの経緯,東京スター銀行へ入行する前に佐藤氏の手がけてこられた案件,入行後のご経験についてご紹介いただきました.7f6f9f8cbcf988557c53397a8d17d7f5-200x300.jpg

次に岡田氏より日本のM&A市場の動向についてご説明いただきました.2006年まで日本のM&A市場は増加し,リーマンショックにより一時停滞したが,近年は持ち直し再び増加傾向が続いていること.M&Aの内容については日本企業が海外企業を買収するIN-OUT案件が増えていること,海外企業が日本企業を買収するOUT-IN案件が増加している傾向について説明がありました.

 最後に,パネルディスカッションでは①経営戦略とM&A,案件の発掘,準備,②M&Aのエグゼキューション,③ポストM&Aのポイントについて討論いただきました.特に,買収対象タイミングについての企業とファンドの視点の違い,海外企業を買収するにあたり権限移譲を含めたPMIについての重要性,経営者の資質などについて活発な議論が行われました.

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当日の配布資料はこちらからダウンロードできます。d3548da0610c5c3ee8091b337b7bfd4b.gif